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壁の黄ばみはNG!? 退去時は原状回復が賃貸物件の原則
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壁の黄ばみはNG!? 退去時は原状回復が賃貸物件の原則

どんな家に住んでも、毎日使っていれば、床は傷つき、白い壁だってくすんだり、黄ばんだりしてくるものです。ただ、賃貸物件の場合、汚れの種類によっては敷金が戻ってこないことも! そうならないためにも、壁の黄ばみには普段から注意が必要です。

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壁の汚れについても明記! 国土交通省が策定したガイドライン

壁の汚れについても明記! 国土交通省が策定したガイドライン

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賃貸物件の退去時によく問題になるのがタバコのヤニによる壁の黄ばみ。もちろん、壁が黄ばむ原因はタバコだけではありませんが、そのまま放っておくと落ちにくくなるばかりか、場合によっては家主からクロスの張り替え費用を請求され、トラブルに発展することも少なくありません。

国土交通省では、そうしたトラブルを防ごうと、平成10年に「原状回復復をめぐるトラブルとガイドライン」を策定しました。これによると、原状回復は「賃貸人が借りた当時の状態に戻すことではない」と解釈しており、経年劣化や通常の使用による消耗に賃借人が責任を負う義務はないものとしています。

たとえば、壁にポスターなどを貼った時の画びょうの穴や日焼けによる壁の変色は、通常の使用による消耗と見なされ、原状復帰の対象ではありません。ただし、平成23年の改定以降は、喫煙者数減少という世相を受けて、タバコによる汚れや臭いは借主側の責任とする傾向が強いようです。

このガイドラインに法的な効力はありませんが、気持ちよく退去するためにも、壁の黄ばみはしっかり落としておきたいもの。

今年、ロシアで行われたサッカーのワールドカップで、日本選手が使ったロッカーがきれいに掃除され、スタジアムでは日本人サポーターによってゴミが集められたことに世界から称賛の声が上がりました。こうしたことからもわかるように、「立つ鳥跡を濁さず」は世界に誇れる日本の文化なのです。

壁の黄ばみをきれいにするには?

壁紙の素材によっては、掃除をするとシミになったり傷がついたりすることもあるため、まずは自宅の壁紙の素材が何かを知ることが大切です。賃貸物件だけでなく、黄ばんだ壁は部屋の雰囲気を台無しにするため、汚れないよう、普段から気をつけたいものです。

壁の黄ばみをきれいにするには?

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壁紙の種類を知る

「壁紙」といっても、素材は紙だけではありません。一般住宅によく使われる壁紙には次のようなものがあります。

ビニールクロス

塩化ビニール樹脂などを主原料とした壁紙で、日本ではほとんどの住宅に使われています。無地はもちろん、プリント柄、凹凸のあるエンボス加工など、さまざまな種類があり、価格も手頃で耐久性が高いのが特徴です。油を通さないので、軽い汚れであれば水拭きできれいになるのが魅力です。

紙クロス

紙を素材とした紙クロスは、欧米で使われることが多く、こちらも無地からプリント柄、エンボス加工のものまで種類は多彩です。環境や健康面に配慮する人に好まれており、音を吸収し、風を通すため、和室などに向いています。ただし、汚れるとシミになるリスクが高い素材です。

織物クロス

木綿、麻、シルクなどの天然素材からレーヨンやポリエステルなどでつくられた不織布壁紙など、布を素材とした壁紙です。紙クロス同様、通気性があり、湿気を吸収するとともに部屋が乾燥している時には水分を放出するなど湿度調節機能にもすぐれています。布だけに、ほこりを吸着しやすいところが欠点です。

織物クロス

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珪藻土・漆喰クロス

珪藻土や漆喰の壁の雰囲気を味わいたい人におすすめ。ただ、塗装と違い、下の壁の凹凸や継ぎ目が目立つことがあるうえ、水拭きするとシミになる恐れがあります。

汚れ別、原因と対策

1.タバコのヤニ汚れの場合

壁が黄ばむ原因の一つで、もっともやっかいなのがタバコのヤニ汚れ。タバコに含まれたタールは粘着質のため、タバコの煙によって壁や天井に運ばれ、少しずつ蓄積することで黄ばんでいきます。

対策

最初にヤニで汚れた壁を水拭きし、続いて酢水スプレー(酢50mlを水200mlで薄める)を吹き付けます。タワシをTシャツなど、不要になった布で覆い、壁に付着したヤニをかきだすようにしてこすってください。力を入れすぎると壁が傷つくことがあるので、力加減に気をつけること。なお、壁紙によってはシミになったり、傷んだりすることもあるので、目立たないところで試してから行いましょう。

2.油汚れの場合

キッチンまわりの壁の黄ばみは、調理の際に飛び跳ねて付着した油がおもな原因ですが、油煙と呼ばれる油を含んだ煙はキッチンだけでなく、リビングや廊下へと流れ、さまざまな壁を汚します。

対策

油にはアルカリ性の洗剤が効果的です。なければ、重曹もアルカリ性なので、重曹スプレー(水またはぬるま湯100mlに対し、重曹小さじ1)を吹き付け、30分ほど放置してから、タオルなどで拭き取ってください。なお、壁紙によってはシミになったり、傷んだりすることもあるので、目立たないところで試してから行いましょう。

3.日焼けの場合

ポスターをはがした後、くっきりと四角い形が残り、壁に色むらができてしまうことがあります。その多くは日焼けや経年劣化によるものですが、掃除をしても取れないことが多く、ムリにこすれば壁紙が傷んでしまいます。

対策

経年劣化や日焼けの場合は、壁紙を張り替えるしかありません。ただ、張り替えとなるとお金も時間もかかるため、二の足を踏んでしまいがち。そんな時は、今ある壁紙に塗料を塗り重ねることできれいにする新技術「クロスメイク」(※1)がおすすめです。この工法は、仕上がりが美しいだけでなく、壁紙を張り替えた時の三分の一程度の時間しかかからないうえ、価格も張り替えの半分程度と、コスパにすぐれているのも魅力。6畳の部屋の天井と壁紙を張り替えた場合、施工量は平均で4万円ほどですが、クロスメイクなら2万円程度で済むようです。
(※1)ニフティ不動産サイト-壁紙を張り替えずに壁がきれいになる新技術「クロスメイク」って何? -より

賃貸物件に住んでいる人は、できれば室内でのタバコは控えた方がよいでしょう。世の風潮として喫煙に対する風当たりが強いため、壁の黄ばみはもちろん、臭いがつくと、退去時にハウスクリーニング代を敷金から引かれてしまうかもしれません。