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聖夜のシンボル。クリスマスツリーにまつわる豆知識
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聖夜のシンボル。クリスマスツリーにまつわる豆知識

クリスマスが近づくと、街には素敵なツリーがいくつも飾られます。見ているだけで心が躍るクリスマスツリーですが、なぜ飾られるようになったのでしょうか? 今回は、ツリーの起源や飾り付けの意味、世界と日本の違いといった豆知識を紹介します。

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なぜ、クリスマスにはツリーを飾るの?

なぜ、クリスマスにはツリーを飾るの?

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クリスマスツリーを飾る理由については諸説ありますが、北欧の古い行事が起源となったという説が有名です。

その昔、北欧では、冬至の時期に「ユール」という豊穣や無病息災を願うお祭りが行われていました。そのユールで飾り付けに用いられていたのが、一年中緑の葉をつけ続けるカシの木です。
キリスト教の浸透していない古代北欧において、カシの木は信仰の対象でした。凍てつくような厳しい寒さにさらされる冬、それでも葉を落とさないカシの木は、「生命力の象徴」あるいは「神の聖木」として崇められていたのです。

そんな北欧の地に、やがてキリスト教が伝わります。布教の過程で、キリストの生誕祭である「クリスマス」と「ユール」が融合した結果、冬至の時期であるとともにキリスト生誕の日でもある12月25日に、カシの木と同じ常緑樹のモミの木を飾るようになったということです。

カシの木ではなくモミの木へと変わった理由は、モミの木がキリスト教において特別な意味を持つためです。「身ごもった聖母マリアとその婚約者・ヨセフが追っ手から逃れる際、モミの木が枝葉を伸ばして二人の身を隠したという伝承から」とも、「三角形のシルエットがキリスト教の教理である「三位一体」を表しているから」ともいわれています。

血なまぐさい伝説も

一方、クリスマスツリーやモミの木にまつわる伝説には、少し身構えてしまうような恐ろしいものもあります。
北欧における神話の主神・オーディンは、争いや死を司る神です。一説によれば、古代北欧の人々は戦いで勝利を得る代償として、オーディンの聖木であるカシの木にいけにえを捧げていたといいます。

キリスト教を広めるために訪れた伝道者は、枝葉の間に吊された幾人もの遺体を見て心を痛め、この恐ろしい風習をやめさせようとカシの木を切り倒しました。オーディンの逆鱗に触れることを恐れる人々に、伝道者はキリスト教の教えを説きます。すると、倒れたカシの木のそばからモミの木の若木が生えてきました。
以来、モミの木は、キリストによる奇跡の象徴として人々に語り継がれ、やがてはクリスマスに飾るツリーとしても定着していったとのこと。クリスマスの持つロマンティックなイメージとは趣の異なる、とても印象深い物語です。

ツリーに飾る星や、オーナメントの意味

ツリーに飾る星や、オーナメントの意味

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ツリーに飾り付ける数々のモチーフにも、それぞれ意味があるといわれています。代表的な飾りの意味を、いくつか見てみましょう。

●ツリーの頂点に飾る星・・・キリストの生誕を知らせた、「ベツレヘムの星」を表します。
●靴下・・・サンタクロースのモデルになった聖人・「聖ニコラウス」が、貧しい家族を助けようと窓から金貨を投げ入れた際、干してあった靴下の中に偶然入ったという伝承から。
●キャンディケーン・・・羊飼い(=キリスト)の杖を表す、イエスの頭文字である「J」を表すなど、さまざまな言い伝えがあります。
●ボール・りんご・・・旧約聖書のエピソードにある、アダムとイブが食べた「知恵の実」を表しています。
●松ぼっくり・・・「モミの木と同じ常緑樹から得られることから、モミの実の代用品として飾る」「たくさんの種子をつけることから、豊穣の願いを込めて飾られる」といった説があります。

世界のクリスマスツリー1 飾り付けの違い

世界のクリスマスツリー1 飾り付けの違い

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クリスマスツリーの飾り付けは、国によって方向性が異なります。
たとえば、スウェーデンやフィンランドといった北欧では、幸せを運ぶといわれる馬のモチーフ「ダーラヘスト」や、家を守り幸福をもたらすという妖精「トムテ」が飾られます。また、紙や樹皮を切り抜く・編むなどして作った、繊細なオーナメントがよく見られる点も特徴です。

一方、メキシコやペルーといった中南米の国々では、毛糸や草を使って編んだカラフルなオーナメントなど、ヨーロッパとは少し趣の違う飾り付けがなされているようです。また、人形を使ってキリスト生誕の物語を表す「ナシミエント」や、お菓子や玩具を詰め込んだ張り子のくす玉「ピニャータ」を飾るという特徴も。

世界のクリスマスツリー2 ツリーを飾る時期

世界のクリスマスツリー2 ツリーを飾る時期

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クリスマスツリーを飾る時期にも、国によって違いが見られます。日本の場合は、クリスマス当日である12月25日が過ぎると、すみやかにツリーを片付けてお正月飾りへと移行するのが一般的ですね。
しかし、キリスト教徒の多いアメリカやヨーロッパの国々では、新しい年を迎えた後の1月6日までツリーを飾ることが多いそう。

その理由は、キリスト教の暦=教会暦に関係しています。教会歴によれば、1月6日は「顕現日」。つまり、キリストが人間の子どもではなく、「神の子」「救世主」として世界に顕現したことを記念する大切な日です。キリスト教徒はこの顕現日までをクリスマスの期間としてとらえているため、年が明けても6日まではツリーを飾り続けるというわけです。

何気なく目にしているクリスマスツリーやオーナメントの一つひとつにも、さまざまな意味があります。ツリーやクリスマスにまつわる伝承を頭の片隅に置いておくと、いつもより厳かな気持ちでクリスマスを過ごすことができるかもしれません。