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「小寒の候・・・」季語を用いた、挨拶文の作り方
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「小寒の候・・・」季語を用いた、挨拶文の作り方

メールでのやりとりが主流となり、手紙を書く機会はめっきり少なくなりました。しかし、感謝の気持ちや思いを相手に伝える手段として、手書きの文章ほど有効なものはありません。美しい季語を織りまぜた手紙の書き方を、マスターしてみませんか?

  • 渡辺

小寒などの季語を用いた挨拶は、大人のマナー

小寒などの季語を用いた挨拶は、大人のマナー

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メールは、用件だけを簡潔に伝えあう手段としてはとても便利ですが、気持ちが伝わりにくいという欠点もあります。たとえば、お礼状やお詫び状など、相手に自分の気持ちをきちんと伝えたいという場合には、やはり、メールではなく手紙を書くことがベターです。

手紙には、書き方のルールがあります。細かいようですが、ある程度パターンが決まっているので、いくつかのポイントさえ押さえておけばそれほど難しいものではありません。

手紙の書き方のルール

1 「頭語」で書き始め、「結語」で終わる

頭語と結語のペアには、決まった組み合わせがあります。

<頭語と結語の組み合わせの例>
●頭語「拝啓」・・・結語「敬具」
●頭語「謹啓」・・・結語「謹言」
●頭語「前略」・・・結語「草々」

2 季語を用いた時候の挨拶を入れる

頭語のあと、自分の言葉で季節感のある挨拶文を書きます。気候や季節の移り変わりを表現すると同時に、相手の健康を気づかう意味もあります。

3 本文を書く

用件や気持ちを、なるべく具体的に書きます。「さて」「このたび」などから始めると、書き出しがスムーズです。

4 後付けを書く

最後に、日付・差出人名・相手の名を書きます。

時候の挨拶は、手紙の重要ポイント!

季節にふれる時候の挨拶は、手紙の持っている美しい伝統であり、大人としてはぜひ身につけておきたいマナーのひとつ。ある程度の決まったフレーズやパターンはありますが、自分なりに季節感をうまく表現できれば、手紙全体の印象がグッと洗練され、相手からも喜ばれます。まずは、基本を押さえつつ、自分なりの表現の仕方を模索してみましょう。

年始の挨拶に! 季語「小寒」の意味と使い方

年始の挨拶に! 季語「小寒」の意味と使い方

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「小寒(しょうかん)」は、これからの季節にぴったりの、年始の挨拶に使える季語。本格的な寒さを迎える“寒の入り”を表す言葉で、1月5日頃から大寒の前日の1月19日頃まで使えます。

時候の挨拶としては、「小寒の候(しょうかんのこう)」という慣用句で用いられ、“日増しに寒さが厳しくなってくる季節になりました”という意味になります。

「小寒の候・・・」の使い方

1月は新しい年が始まるスタートの時期です。これからの一年の健康を祈るものや、寒い季節を気づかうような文面が適しています。

<挨拶文の例>
●小寒の候、まだ来ぬ春が待ち遠しく感じられますが、いかがお過ごしでしょうか
●小寒の候、皆様にはいよいよご清祥のことと拝察いたしております
●小寒の候、○○様におかれましてはその後お変わりなくお暮らしのことと存じます

シーズン別、いろいろな季語の使い方

シーズン別、いろいろな季語の使い方

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「小寒」のほかにも季語はたくさんあり、シーズンごとの時候の挨拶があります。日本の美しい四季を織りまぜた季語と、その使い方を紹介します。

1月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
頌春の候、新春の候、小寒の候、大寒の候
●挨拶文の例
「大寒の候、凛として咲く寒桜を見ては背筋を正す毎日でございます」

2月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
立春の候、余寒の候、春寒の候
●挨拶文の例
「立春の候、梅のつぼみも膨らみ、いくらか寒さも和らいで参りました」

3月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
早春の候、春色の候、春分の候
●挨拶文の例
「早春の候、寒さも緩み、桜の開花が待たれる頃となりました」

4月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
陽春の候、春風の候、晩春の候
●挨拶文の例
「陽春の候、桜の便りが聞かれる頃になりました」

5月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
立夏の候、新緑の候、青葉の候
●挨拶文の例
「立夏の候、新緑の香りが清々しい季節になりました」

6月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
初夏の候、向暑の候、梅雨の候
●挨拶文の例
「梅雨の候、雨に濡れる紫陽花の花が美しく感じられます」

7月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
小暑の候、暑中の候、盛夏の候
●挨拶文の例
「小暑の候、天の川がひときわ美しい季節となりました」

8月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
晩夏の候、残暑の候、立秋の候
●挨拶文の例
「晩夏の候、厳しい残暑が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか」

9月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
初秋の候、涼風の候、秋色の候
●挨拶文の例
「初秋の候、コスモスが秋風に揺れ、過ごしやすい時期になって参りました」

10月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
秋晴の候、紅葉の候、秋冷の候
●挨拶文の例
「秋晴の候、空が高く感じられる季節になりました」

11月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
晩秋の候、落葉の候、霜秋の候
●挨拶文の例
「晩秋の候、冬の気配を感じる頃となりました」

12月の季語と、時候の挨拶

●季語の例
冬至の候、師走の候、歳末の候
●挨拶文の例
「冬至の候、寒気いよいよ厳しい季節ですがお健やかにお過ごしでしょうか」

季語を用いる時に、注意すること

季語を用いる時に、注意すること

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手紙を送る地域によっては、相手に無神経な印象を与える季語や挨拶もあります。たとえば、梅雨の時期に「梅雨の候」を用いた場合、本州が梅雨真っ盛りでも北海道には梅雨がなく、沖縄ではすでに梅雨が明けていることもあります。同じように、花の咲く季節にも、地域によって若干の違いがあります。

季語を使う時には、相手が住んでいるところの季節感や環境を考慮するようにしましょう。

季語を用いた時候の挨拶は、日本ならではの美しい風習です。さらりと一筆加えるだけで、季節感や相手への思いやりを表現することができます。ワンランク上の大人のマナーとして、この機会にぜひ身につけておきましょう。