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シルクってどんな生地?シルクの機能性や洗濯方法、汗シミの取り方、ニオイ対策まで

シルクってどんな生地?シルクの機能性や洗濯方法、汗シミの取り方、ニオイ対策まで

古来より私たちの暮らしに密接に関係していたシルク。天然素材でありながら、ほかにはない特有の優れた機能性を持っています。衣食住、さまざまな分野で活躍するシルクの中でも、今回は衣類としてのシルクの魅力と、洗濯方法、汗&ニオイ対策について紹介します!

  • 鈴木

シルクの発祥と歴史

シルクの原料は?

シルクの原料は?

シルク生地は知っていると思いますが、シルクが何から作られているか知っていますか?

シルクは、蛾の幼虫・蚕(かいこ)の繭(まゆ)から作られた繊維です。蚕は成虫になるまで繭の中で過ごし、適温を保ちながら外敵や自然環境から蚕を守る殻のような働きをします。この繭を原料にした生地がシルクというわけです。

シルクの発祥の地は?

シルクの発祥は?

私たち人間の暮らしの中でシルクを使うようになったのは5~6千年前の中国がはじまりだと考えられています。

中国の特産品であったシルクは、その後、西アジアを経てヨーロッパ・北アフリカへともたらされました。

そのため、中央アジアを横断する東西交通路を「シルクロード(絹の道)」と呼ぶようになったのです。やがて、中近東からヨーロッパ各地で絹織物の生産がはじまり、シルク産業が発展していきました。

日本では?

日本のシルクの伝来

一方、日本では、シルクロードができる前、弥生時代の遺跡からシルクの織物が発見されています。

このことから、その頃にはすでに養蚕が行われていたと考えられています。しかし、本格的に生産するようになったのは、7世紀半ばです。中国大陸や朝鮮半島から中国の先進的な技術が持ち込まれ、日本各地に広まりました。

汗を吸収・放出するシルクの特性

汗を吸収・放出するシルクの特性

forma82 /Shutterstock.com

優しい肌触りのイメージが強いシルク。

ここでは意外にも高機能なシルクの機能性を深く見ていきましょう。

優れた吸水性

優れた吸水性

汗を吸収し、外に放出する通気性が快適な衣類の必須要素といえます。

シルクは、天然繊維の中でも吸収性が高く、綿の約1.5倍の吸水性があるといわれています。放湿性も高く、綿と同程度です。暑い時や寝ている時に、汗をかいても余分な水分をシルクが吸い取ってくれ、すぐに放湿してくれるというわけです。

熱伝導率が低い

また、シルクは繊維自体に小さな穴が開いている構造になっています。その小さな穴に空気をたくさん含むことができます。

そのため、熱伝導率が低く、外の暑さ、寒さに影響されにくい特性を持ちます。

強靭な繊維

強靭な繊維

シルクは、とてもデリケートな素材という印象があり、弱い素材のように思われがちですが、引っ張りに対する強さは羊毛や綿よりも大きく、イメージ以上に強靱な繊維です。

優れた耐熱性

さらに、シルクは耐熱性にも優れています。

ほとんどの化学繊維は約200度前後で燃焼して有毒ガスを発生しますが、シルクは300~460度にならないと燃えず、燃えても灰になって皮膚に付着することはありません。

身体にやさしいシルクの魅力

身体にやさしいシルクの魅力

Lil Maria /Shutterstock.com

天然素材の魅力

天然素材の魅力

シルクはタンパク質でできた天然繊維です。

天然繊維は化学繊維と違い、静電気を起こしにくい上、チリやホコリを寄せ付けません。また、肌を清潔に保ち、細菌の繁殖を抑える働きがあります。

人間の皮膚成分に近い約20種のアミノ酸が結合したタンパク質繊維であり、繊維素材として優れていることはもちろんですが、人の皮膚や健康にもよい多くの機能を持ち合わせているというわけです。

再生医療用素材としての可能性

再生医療素材としての可能性

シルクは、古代エジプトでは外科手術の縫合糸としても使われてきた生体適合性の高い材料です。

拒絶反応や炎症を起こしにくいという特長から、2000年代に入り、再生医療用のメディカル材料としての可能性が模索されています。

シルクを水に溶かしてタンパク質の水溶液を作り、凍結させたり、電気的な処理を施したりすることで、不織布やスポンジ、樹脂、透明フィルムなど、さまざまな構造体を作ることができます。

構造体は、関節の軟骨や血管、皮膚、角膜などの部位の再生医療用材料として実用化の研究が進んでいます。

いろいろなシルクアイテム

いろいろなシルクアイテム

Imcsike /Shutterstock.com

着物やドレスなど高級なイメージのあるシルクですが、フォーマルなだけではなく、いろいろなシーンでいろいろなアイテムが活躍しています。

最近ではシャツ、ブラウス、セーター・カーディガン、パンツ、Tシャツなど、カジュアルな素材としても人気です。

また、吸湿性・通気性・帯電性などの機能が注目され、ストッキング、下着、パジャマなど衣類のほかにも、寝具やカーテンなどのインテリア用品や健康食品、化粧品など、幅広い用途に利用されています。

シルク生地の洗い方

シルク生地の洗い方

このようにさまざまな場面や用途で使用されているシルクですが、とても繊細で洗浄が難しいとされている素材です。
衣類のタグにも、水洗い不可の表記があります。

そのため、クリーニング店でシルクを洗う時には、ドライクリーニングという水を使用しない方法で洗濯します。

ドライクリーニング

これにより水で変化が起きる生地に対して、繊維を傷つけずに洗浄ができます。しかし、ドライクリーニングは食べ物のシミや汗シミといった水分を含んだ汚れには効果が薄いという特徴があり、徐々に汚れが蓄積してしまうことがあります。

シルクの汗シミ・ニオイの取り方

シルク生地の洗い方

ドライクリーニングで取れない水溶性の汚れは、水洗いで落とすしかありません。

水洗いができないと前述しましたが、手洗いで慎重に洗っていけば、シルクの繊維を傷つけずに洗うことができます。

必要なもの

・洗い桶
・洗剤(弱酸性か天然素材のオーガニック石鹸)
・40℃のぬるま湯

シルクの浸け置き洗いをするのに必要な道具は洗い桶と洗剤です。

洗剤は、弱酸性のものか天然素材のオーガニック石鹸を用意しましょう。シルクは動物性タンパク質でできているので、アルカリ性の洗剤を使用すると溶けてしまいます。誤ってアルカリ性の洗剤を使用しないように気を付けてください。

手順

シルク生地のシミ取り・ニオイ取り

①ぬるま湯の入った桶に洗剤を投入

②お湯にシルクを5分ほど浸け置き

③5分たったらシルクを取り出しシャワーで軽く流す

④絞らずに外に干す

浸け置きしたシルクは水を吸って弱くなっているので、擦ったり叩いたりしてはいけません。刺激を与えないようにやさしく扱いましょう。

外に干す時はシルクを絞らず、そのまま自然乾燥させましょう。

繊維が傷まないように直射日光が当たらない場所を選び、ハンガーや洗濯ばさみを使用せず、網の上に置いたり竿にかけたりして干しましょう。

シルクアイテムの汗・ニオイ対策

ファブリーズ布用除菌・消臭スプレー

ファブリーズ布用除菌・消臭スプレー

見た目に汚れているわけじゃないけど、汗のニオイが気になる時ってありませんか?

しかし、シルクは洗うのが大変ですし、毎回クリーニングに出すのもお金がかかります。そんな時におすすめなのが、布専用の消臭剤「ファブリーズ布用除菌・消臭スプレー」です。

トウモロコシ由来の消臭成分配合したファブリーズ布用除菌・消臭スプレーなら、消臭はもちろん、除菌もしっかりしてくれます。

使い方は、シルクアイテムにまんべんなくスプレーをするだけです。

たとえば、パジャマなら上下各10回、枕や布団、ベッドマットは各20回で効果を感じられます。

ただし、絹製品の中でも防水・撥水加工など特殊加工されたものは、シミになったり、風合いを損ねたりする恐れがあります。あらかじめ目立たない部分で試してから使いましょう。

まとめ

シルクの織物

高級でデリケートなイメージのシルクですが、丁寧に取り扱えば長い間使用できる素材です。暮らしのさまざまなシーンに取り入れてみてはいかがでしょうか?