ニオイや菌のお悩み、スッキリ解決
分別には意味がないってウソ? 本当? ゴミを分別する真の理由とは
出典 : Photographee.eu/Shutterstock.com

分別には意味がないってウソ? 本当? ゴミを分別する真の理由とは

不用品の分別は、家事の中でも億劫なもののひとつ。しかし、たとえ面倒であっても、ゴミはきちんと分別しなければならない理由があるのです。なぜ分別が必要なのか、分別を楽にするにはどうすればよいのか、一度じっくりと考えてみましょう。

  • kawase

ゴミを分別するのは、再生率を上げるため

ゴミを分別するのは、再生率を上げるため

9dream studio/Shutterstock.com

ゴミを分別するのは、再利用できるもの=資源ゴミと、そうでないゴミを明確に分けるため。再利用できる資源をできるだけリサイクルにまわすことで、暮らしと環境を守るためです。

リサイクルされなかったゴミが行き着く先は、最終処分場(埋立地)。燃やせないものは細かく砕き、燃やせるものは焼却して体積を減らした後、埋め立て処分されることとなります。
しかし、日本は、国土が狭く、最終処分場(埋立地)を確保しにくいという特徴が。限りある最終処分場の寿命をできるだけ延ばすためには、ゴミの総排出量を減らすことと、リサイクルによる最終処分量の減量化が欠かせません。

環境省が2018年3月に発表した資料によれば、全国の最終処分場がいっぱいになるまでの残り時間は20.5年。新たな処分場の確保は厳しく、予断を許さない状況です。 この現状を改善するためには、国民一人ひとりが環境に対する関心を持つとともに、自治体の指定に従ってきちんとゴミの分別を行うことが大切だといえます。

「分別しても意味がない」って本当?

「分別しても意味がない」って本当?

kapuk/Shutterstock.com

インターネットやSNSでは、時に「頑張ってゴミを分別しても、結局はまとめて焼却されるだけで、意味がないのではないか」という噂を目にすることも。この疑問について、国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター循環型社会システム研究室長の田崎智宏さんは、次のような意見を述べています。
「基本的には分別された通りに処理がされているはずだが、そういった自治体がまったくないとは言い切れない。噂で議論するのではなく、どの市町村のどのゴミ区分で、そういうことがされるかを特定して議論すべきだろう。リサイクル施設の改修などで、一時的にやむを得ず、そういうことをしている場合もあるので、当該自治体に事情をきちんと聞く必要がある」

回収したゴミの処理方法は、自治体によってまちまちです。そして、日本にはおよそ1700もの自治体があるため、すべてを一概に語ることはできません。中には、分別・リサイクルの徹底により、70%を超えるひじょうに高い再生率を記録している自治体も。 こうした自治体は、「分別しても、結局すべて焼却される」という噂には当てはまらないといえますね。
ゴミの行方について疑問が生じたら、まずは自分の住んでいる自治体のゴミ処理方法についてよく調べてみましょう。地元の清掃工場やリサイクル施設、最終処分場を見学してみるのもよい方法です。

正しい分別は、清掃工場を守ることにもつながる

たとえ、住んでいる自治体のリサイクル率が低かったとしても、分別はけっして無意味ではありません。分別ルールを守らずにゴミを出すと、清掃工場の設備に損害を与えてしまう可能性があるためです。
たとえば、鍋や家電のような燃えないゴミが燃えるゴミと混ざって清掃工場に運ばれた場合、焼却炉の中で燃え残り、機器の故障の原因となる恐れがあります。実際に、東京都では、適切に分別されなかったゴミが原因で、清掃工場の稼働が一時ストップするという事態が発生したことも。

また、木材や布のような燃やせる素材のゴミであっても、大きさが適正でない場合、不燃ゴミと同様に設備の破損につながる可能性があります。清掃工場に余計な負担をかけないためにも、ゴミはきちんと分別して出しましょう。

分別を楽にするポイント1 ゴミ箱を複数用意する

分別を楽にするポイント1 ゴミ箱を複数用意する

Aleksandra Suzi/Shutterstock.com

ゴミを楽に分別するためには、分別したい品目ごとにゴミ箱を分けるのがおすすめです。住んでいる自治体の分別ルールにもよりますが、「燃えるゴミ」「プラスチックゴミ」「ビン」「缶」「ペットボトル」の5つ程度は用意しておくとよいでしょう。
大きなゴミ箱をいくつも並べると部屋を圧迫してしまうので、折り畳みポリ袋スタンドや、スリムな縦型ゴミ箱を取り入れると◎です。そのほか、プラスチック製の引き出しケースを分別用ゴミ箱として利用するという方法も。

また、大き目の紙袋や封筒を、紙ゴミ用の簡易ゴミ箱として利用するのも便利です。丸めるとかさばる紙ゴミも、広げて袋に入れればコンパクトに。さらに、そのまま集積場に出せるというメリットもあります。紙袋に紐やリボンがついている場合は、あらかじめ取り除いておきましょう。

分別を楽にするポイント2 ゴミを出さない暮らしを心がける

分別を楽にするポイント2 ゴミを出さない暮らしを心がける

Vasiliy Ptitsyn/Shutterstock.com

出すゴミの量を少なくすれば、自然と分別も楽になります。自分の負担を軽くするためにも、環境を守るためにも、できるだけゴミを出さないような行動を意識してみましょう。

日常生活で取り入れやすいゴミ削減の工夫には、次のようなものがあります。
●エコバッグを持ち歩く・・・プラスチックゴミの削減
●シャンプー・洗剤などは、詰め替え式の商品を選ぶ・・・プラスチックゴミの削減
●マイボトルを持ち歩く・・・缶・ビン・ペットボトルの削減
●食料品を買う時は、前もって冷蔵庫をチェックし、買いすぎないよう注意する・・・生ゴミ等の削減
●まだ使える不用品は、リサイクルショップに売却する・・・布ゴミ、不燃ゴミ、粗大ゴミ等の削減

ゴミを減らすための工夫は、分別を楽にするだけでなく、お金の節約にもつながります。洗剤を詰め替えたり、使ったボトルを洗ったりするのは少し面倒かも知れませんが、取り組む意味は大いにあるといえますね。