
オーバーホールだけではない、 自分で行う時計掃除の方法
大切な時計は、オーバーホールに出してお手入れしてもらわないといけないけれど、そう頻繁に出せるものではありません。外観くらいは自分でキレイに保てるように、自分でもカンタンに時計の掃除をしておきたい!
時計はとても汚れている

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毎日時計をはめている人は多くても、その時計をこまめに手入れしている人は案外少ないのではないでしょうか。時計の裏ブタやバンドは直接肌に触れているため汗や皮脂汚れが付きやすく、手入れをしなければ汚れが蓄積していきます。
時計の汚れをそのままにしていると金属ならば錆びてしまいバンドが切れることも考えられます。皮のバンドの場合は変色や劣化につながります。また、汚れがついた時計に触れている肌はかぶれたり、服の袖口を汚したりすることにもなりかねません。いつも清潔にして使うようにしたいですね。
時計の掃除方法

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時計の本体部分はやわらかい布で拭き、リューズ(ゼンマイ部分)など汚れが溜まりやすい場所は歯ブラシで汚れをかき出しておきます。バンド部分は素材に合わせて手入れをしましょう。
●金属バンド
つなぎ目の隙間に汚れが溜まりやすいので、歯ブラシなどで汚れを取り除いたら、全体をセーム皮やマイクロファイバークロスなどで拭きます。時計の種類によりますが、汚れがひどい場合は時計本体をラップで包み、バンドだけ水洗いしてしまう方法もあります。ただし、少しでも水分が残っているとサビの原因になりますので、念入りに乾かすことを忘れないようにしましょう。
●皮革製バンド
皮革の場合は洗うことも、磨くこともできないのでやわらかい布で拭きます。強くこすると変色の原因になります。皮革は汗をかきやすい季節は使用時間を短くするなどで対応すると長持ちします。
●ポリウレタンのバンド
他の素材に比べて使用しても、しなくても劣化のスピードが早いので、弾力性がなくなったらバンドを取り替える必要があります。拭いても取れない汚れは金属の時計同様、本体をラップで包み、水洗いするとキレイになります。
大切なのは、日々のこまめな手入れ

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改めての時計の掃除やオーバーホールも大切ですが、何よりも重要なことは日々のちょっとした手入れです。時計を外した後に毎回やわらかい布で拭く習慣があると汚れは蓄積せずにカンタンに落とせます。
とくに、汗などの水分を毎日取り除くことは、時計の寿命を大きく変えます。腕にはめる際はぴったりのサイズではなく、少し余裕があるサイズにして使用時に通気性を確保しておくのも時計を長持ちさせるコツです。
また、使用後は何気なく時計を置くのではなく、風通しの良い涼しい場所に保管場所を決めておき、高温になる場所や直射日光に当たる場所に置きっ放しにしないように気をつけましょう。車のダッシュボードに置くなどは一気に時計の寿命を縮めてしまいます。日々のちょっとした気遣いが何よりの手入れになります。
大切な時計を長持ちさせるために

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思い入れのある時計や、高額な時計、一生物にするつもりの時計は普段のメンテナンスに加えて、プロの手によるオーバーホールも必要です。
オーバーホールとは時計を分解し、洗浄や内部に溜まった汚れを取り除き、新しい油を注したり、調整したりを行うものです。費用も時間もかかりますが、オーバーホールを行うことで長期間使用することができます。機械式ならば3〜5年に1度、クオーツ式でも10年経たずにオーバーホールするのがおすすめです。
大切な時計を長い期間快適に使うため、普段のちょっとした気遣いと時々の時計掃除を欠かさずに行いたいですね。